今週のお題「初任給」
新卒の給料が上がっているという。
僅かながら大学生と話す機会があったたときに
その話を聞くと「まあ、ありがたい話ですけどね」と
あまり興味関心がなさそうに言った。
確かに実際に新卒の給料が上がっているかどうかの影響を受けるのは
会社に入ってみなければ分からないので
就職活動中に聞かれてもな…というのが正直なところだろう。
俺の会社はどうなのだろうか。
給料は上がっているのか、下がっているのか。
間違いないのは俺の給料は入社してからあまり変わっていないことだ。
初任給の思い出。
特別に何かに使った思い出はなかった。
あの頃の自分は初めての一人暮らし、初めての東京、初めての仕事と初めて尽くしだった。
とはいえ、仕事における俺の研修は最終的にその時の12月まで続いた。お客様からの請求に関わるタスクを俺がこなしたのは確か12月ごろだったと思う。それも棒を振り回す仕事だった。
とはいえ、初任給というのは一般的に入社して4月最初の給料のことを指す。ということは、あのよく分からないビルでよく分からないサイトを作成していた研修中に受け取ったお金が俺の初任給ということだ。
働いて得た実感のない給料は
やはりと言っていいのか自分にとってあまり重みのあるものではなかった。
アルバイトはできない。
アルバイトなんてものは俺にとってオーバーワーク過ぎて
つぶれてしまいそうだったからだ。
給料を何に使ったのか。
唯一覚えているのは新幹線料金だった。
東京へと追い出された俺は
その月の終わりに関西に変えるための新幹線に乗っていた。
その日のうちに行き帰りをした。
「ごめんね…」
自分の無意味の指が無意味なメッセージを打っていたことを思い返した。気持ちわるかった。
別に求められているわけでもないのに善意を持って行動する。
天明だと言って行動している自分はまるでゾンビみたいだった。
ゾンビは今も生きている。
あれから数年。
俺は会社を乗り換えて
乗り換えてからの年月のほうが確か長くなっていたはずだ。
給料は上がったが
別に何に使っているわけでもなかった。
しかしこれ以上部屋のグレードを上げるほどの上り幅はない。
実家暮らしの人たちに比べて勝てるほどの給料でもない。
査定はまだだし、査定の勝率も消して高くはないと言われてしまっている。
であれば俺は…。