白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

再会の日

 


その友人たちと最後に会ったのは3年前だった。
正確には3人そろうのは3年ぶりだった。

500㎞も離れたところにいて
かつ、忙しい社会人ともなると
長期の休みくらいしか自分も会える機会がなかった。
そうしているうちに何時しか疎遠になった。

大体そう。
俺が引越しをしてから大体そうだった。
土地的に離れていることを俺自身はそこまで意識していなかったが
現実的には大きな問題になっていたことを俺は分かっていなかった。

それはもう苦しい、苦しい3年間だった。
社会人としての成長は限りなく少なく
定量的な数値であるところの給料は18万円という
新卒から全く変化していない…どころか減っていく一方である。
これでいいのか、これが普通なのか、それすら分からない状態のままいて
人のつながりは薄くなり新型コロナウイルス環境下で会うこと、連絡することすらためらわれた。

また元の土地に戻ってきた現在、いくつかの予定を自分で入れてみて
土地、位置関係の強さを自覚させられる。

確かにビジネスはリモートでやればいいのだろうけれど
実際に会う、実際にやり取りをするという経験はなかなか図れないもので
それがいいサイクルを回すことにつながるのではないかと思うようになった。
まだ、分からないが…。

かれらは元気だった。
2人とも数か月前に新しい恋人ができたのだという。
おめでとう。

俺は心の底から…
というほどではないのだろうけれど
マイナスの感情一つなく彼らの幸せを喜ぶことができた。
嫉妬深い自分の心では考えられないほどだったが
それは俺がかれらのことを友達だと思っているからだと思った。
そう信じたかった。

約束した時間帯はお昼だったが
お昼を過ぎても喫茶店に行ったし
そのあともそれぞれの用事を済ませて夜に再集合した。
なんだろう…これって…友達みたいじゃない?

最近、後輩やら先輩やら、そういうつながりでごまかしていたかもしれないけれど
友達ってこういうやつじゃなかったっけ?
恋人のことも友達のことも、もう髄分前になってしまったから俺は忘れてしまったのかもしれない。
人間関係ってこうだよ。

大学時代、彼らの影響が俺を人間らしくしてくれたことを思い出した。
かれらは今も、かつて目指していた道の中にあり、自分のしたいこと、しないといけないことを仕事として一生懸命活動していた。
俺は、やっぱりどうなのだろうか。

これに関しては、また別の記事にしてみたい。
この日、すごく気持ちよかった。
いろいろなことを含めて。

次の予定を立てた。
今度は1月。
少し遠いが、これがいいきっかけになればいいなと、強く思った。