白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

お勉強男



また週が明けて月曜日になった。
今日は数少ないたまに交流がある後輩の誕生日だった。
なんとなく仕事終わりの電車の中くらいが送るタイミングだと思い
退勤の時間まで送るのを待っていた。

周りを見ると、ほかの社員は帰る様子がない。
36協定なるものを破りそうで大変だぜ、みたいなことを上長が言っているので
決して残業が少ないほうではないのだろう。

しかし、今日の自分の仕事量的には十分な気がする。
以前提示されたノルマの3倍くらいはやっているはずだ。
もう頑張るのはよそう…、そう思うのだった。

ところで、もう職場のためになることを休みの時間まで使ってやるのはやめにした。
一番上の上長の顔がちらついてしかたない。
今まで、職場のために使っていた時間を自分のお勉強の時間にしてみようということになった。

もう知らん。
再三、忠告してやったというのになぜ、何十年も働いているのに分からないのか。
サークルなら俺の意見が無視されるのは分かる。
合理的で打算的なものだけでは集団行動はできない。
人の気持ちも大事である。

しかし、仕事はもう少し冷静であってもいいはずだ。
人の気持ちをないがしろに白とは言わないけれど
面倒くさいから先延ばしにしますが、社会になっても通用するのは驚きだ。

俺はもう、放置することにした。
放棄するのだ。
最低限の手伝いくらいしかしてやらない。

そうして、俺は昼休みに一人で勉強を始めた。
カチカチとキーボードをたたいた。
昔はノートに文字を書きなぐったものだが、今は手元にノートもないため
こうするよりほかない。

手におぼえさせるという話もあったが
それはパソコンをタイピングすることで代用できるものではないのだろうか。

勉強は実を結ぶか分からないこともある。
試験のための勉強などといったら、その試験に受からなかったら
勉強した時間、すべてが無駄だったようになる。

なので、世の中の勉強している人々すべてに俺は敬意を表したいのだった。
昔から勉強が苦手だった。

なんか教育を受けていないはずなのに教育熱心な母親は
猛烈に俺を教育しようとしていた時期があった。
逃がしてくれない。
永遠に続く書き取り。
永遠に続く。

結局、成績という成績が上がったのは
「塾へ通う」という行為をシミュレーションした自分が
それは絶対時間の無駄だと思って
それならばテストで点を取るほうがましだと自主的に勉強したのがきっかけだった。

つまりは逃避だった。

前向きに勉強したことはない。
何か、理由をこじつけないと、俺は勉強できない人間なのだ。
公務員なんてすごいよな。

なんで、ほとんど使わないであろう知識を就職前に詰め込ませるのだろう。
それならば同じくらい仕事で使えるスキルを覚えさせればいいのに…
時間の無駄ではないだろうか…?

日本人は勤勉だという。
俺は日本人か?

俺の顔は昔はもっと外人のようなふうだったらしいが
今ではすっかり、ただの中年間近になってしまった。

なんか、もう少し若くありたい欲が出てきた。