白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

かなり変態的な夢

 

 

 

6月18日土曜日。
この日、珍しく俺はウキウキとした気持ちで外出をした。
ボロボロにされた5月を乗り切り…いや逃避して
その推奨しきった状態でポカを重ねたのも
この6月18日土曜日があると思っていたからこそ
そうして迎えたこの日だったが
なんだか俺の心はずっと上の空だった。

年齢を重ねてついに俺は27歳に近づいている。
彼らの存在は俺にとってまぶしいようだった。
話しているのに、実際には話していないような感覚に襲われて
ずっとふらふらとしていた。
結局、1日はいつの間にか終わってしまっていた。
解散は早い。
集まった人たちの中には県を超えてきてくれているものもいた。
遠い、物理的にも、心理的にも。

その後俺はお茶漬けを食べて帰路についた。
駅の中は人間で満たされていた。
布がこすれ合うようほどの幅しかない駅のホームを歩いて
階段を上る際の風に吹かれて
自分の街に戻ってきた。
もう夜だった。

今日の風景の中に自分がいなくても
果たしてどれくらいの違和感があるのだろうか。
むしろ自分がいないほうが自然なのではないだろうか。
そう俺は思うのだった。

どうも、過度にマイナスになっている気がする。
もともと確かにマイナス気味ではあるのだが
落ち込んだ気持ちがより加速したように落ち込んでいる気がする。
きれいなものを、景色を見たからこそ
現実の暗さに打ちひしがれているのだろうか。

最低だな…自分って…。

なんだか無性にそういう気持ちになった。
最低。

何が最低なのか。
俺の頭が馬鹿なのも、今こうして生きているのも俺のせいじゃないやい。
それでも誰にも責任転嫁できない。

部屋に帰るといつも通り
ちょっとだけお金をかけた部屋だった。
お金をかけただけの1Kだった。

他の誰よりも優先されるつながりが欲しかった。
ちょっと前みたいに、誰よりも。
もう…疲れた。

引きこもり続けている自分にとって今日の待ち巡りは
すごい疲れるものだった気がする。
元気になれると思った。
どうしてこんな気持ちなのだろう…。
やっぱり最低だな…自分って。

そうして俺はその日夢を見た。
それはかなり変態的な夢だった。

そこには自分ともう一人の男性と小学校のころ好きだった子がいた。
もう一人の男性はどうやら風景的な役割で
特に会話をするわけではない。
顔も朧げでよくわからない。
小学校のころ好きだった子は俺と同じく成長しているようだったが
俺もその子も27歳というリアルな数字ではなく
もう少し幼く見えた。

体育の時間であろうか、俺たちは着替えていた。
着替えているのになぜ同じ部屋にいるのだろうか。
小学校のころ好きだった子が服を脱いだ。
その時、自分はあまりの異常事態を察し、布のような何かを手渡した。
手渡した時に男の性なのか彼女のほうを見ると
彼女の体はバリバリの引き締まった筋肉を帯びていた。
彼女は男性だったのだ。

疑問符が浮かんだ。
確実に彼女は女性である。
別に当時の記憶の中に彼女が男性らしかった記憶などどこにもない。
俺は永遠に続く疑問符の羅列の中で悟った。

俺は夢を見ている。

しかしまあここまできたら脳がだいぶだめになっているなと感じた。
何なんだこの状況。
なぜ俺は小学校の頃の同級生が成長した姿を男性化したのだろう。
今日の思い出から生成された夢がなぜこのような形をとるのだろう?

見渡せばそれはもう教室でもなく
ただのぼやけた白い空間だった。
俺とその男性はいくつか言葉を交わした気がするが
目が覚めた自分が覚えていたのはその尋常ではないシチュエーションのみであった。

そうして6月19日日曜日。
いやなことばかりが続く。

誰か助けてほしい。
でもやっぱり大事な人を傷つけた自分は
不幸を享受し続ける運命にあるのかもしれない。