白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

別世界の人たち



俺は意識低い人間として生きてきた。
別にそういった生き方があったからそれを選択したというわけじゃなくて
何も意識しないという選択は自動的にそういうルートにつながっていただけだった。

小学校から、中学校から、早くから頑張っていた人たちは
いったい、どういったターニングポイントがあって
生き方を選んだのだろうと
もっと、人間に会って聞きたくなった。

なかなか聞けないが…。

最近、画面の向こう側にいる人たちは意識が高い。
意識が高いといっていいのか、あれは。
意識…が、別世界の人たちと言って差し支えない。

男性だけで交わされる、下世話な会話。
その会話の品はおおよそハイスペックと呼ばれる人になればなるほど
気持ち悪いものになっていくのはどうしてなのだろうか。

人間を何だと思っているんだと言いたくなることもある。
しかし、あの会話にある、一種マウントのような
どれだけ相手をひどく扱ったかという物語は
そのノリについていけない人間を追い落とすための
フィルタリング機能なのかもしれなかった。

「分かる分かる~」。

分かる分かる~とはさすがに言えなくて
つい、口をつぐんでしまったのだが
おおよそ男というものは、いったいいつになったら教室を出ていくのだろうか。

それとも教室の男たちは早熟に、こういう大人の真似をして
ああなっていただけだったのか。

ゴミのような会話の山々の中に自分の面影が見えた。
俺は訳もなく机に取り付けられたティッシュケースからティッシュを引っ張り出して
直接ごみ箱に捨てた。