すごい特定の技能が自分はある。
どんな能力でも、内よりもましであることは間違いないのだが
俺の能力は本当に、経済的な意味でも社会的な意味でもあんまり役に立たないことは間違いないのだ。
ため息が出た。
社会とのかかわりの中で障害というものとかかわるのは本当に、正直面倒くさいのだと
だれしも感じるところもあるかもしれない。
そりゃあ1つのきたんだーどからずれてしまえばアジャストのために苦労は必要だ。
それをもしかしたら当たり前に受け入れる人もいるのかもしれないが俺はそこまでの人間ではなかった。
正直に、素直に言おう、めんどうくさい。
俺の技能はそっち方面と関わっていて
そっち方面と関わっているからこそ
そっち方面のご機嫌伺いみたいなことも俺の領域には含まれている気がした。
だが、日々、そういうものに関わっていて思う。
めんどくさいんだ、とにかくこの領域は。
深く入れば入るほど邪魔なものが増えて
深く入れば入るほど不快なものが流れて出てくる。
周りの若い世代が卒業するわけが分かる。
こんな世界に、もはや一片の未練すらない。
今の俺はいつでもこの領域を捨てられる。
だから俺はいつでもこの領域を捨てても戦えるだけの別の何かを自分の中に持つ必要がある。
俺は20代も後半だった。
確かに俺には特別な何かはない。
俺には何もないかもしれない。
でもだからってこれ以上、我慢する必要もない。
俺はこんな領域なんて、いらないのだ。