白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

どれだけのものが零れ落ちたのか

今週のお題「2020年上半期」

「雨上がりの路地裏の夜景」の写真

 

もしかしたら、日本は今頃浮かれに浮かれていたのかもしれない。
新型コロナウイルスが現れて以降、全くいいことが日本では起こっていない。
ずっと前からそうだったのかもしれないけれど、だとしても、その時の自分たちは、自分たちのなりの幸せを見出していたことだろう。
今やそれさえも危うく、事業主は事業を人件費やら何やらで破綻させてしまい、旅行会社はGOTOに振り回されている。
今まで生きていた職業のいくつかは、大打撃を受けて、その大打撃は確実に次の世代の子供たちにも、きっと傷跡を残しているだろう。

一体、どれほどのものが零れ落ちていったのだろうか。
人は学生時代という、昔の思い出に大きく角度を揺さぶられる。
その瞬間はちょっとした変化かもしれないが長い目で見れば、1度の角度がどれほど人生に影響を与えるのか分からない。

もしも卒業の瞬間が違っていたら、もしもあの時、あの人に会えていたなら。
もしももっと話せていれば…。

もしも、新型コロナウイルスなんてものがなければ…。

2020年が半分は終了した。
今年、学生時代を送った人々は、もう言葉にもできない。
大学生なんてどうだ?

夢のキャンパスライフなんてうたい文句があるのに、そもそも大学に行くことさえかなわないなんて。
噂では、出席しない分、課題をたっぷりと出されるらしい。
そんな意味のないことを。

もしかしたら、今頃みんな来るべきオリンピックに備えて、全くスポーツに興味がなくてもオリンピック特需に備えて、浮足立っていたのかもしれない。
ツイッターで「日本はオリンピックバカだ」なんて悪態をついていても現実ではスポーツ中継を見て興奮している人たちでにぎわっていたのかもしれない。
俺の仕事はオリンピックが入っているときついけれど、それでも歴史的瞬間にかかわる仕事として、のちのキャリアに影響を与えたのかもしれない。

たくさんの可能性とたくさんの世界、たくさんのチャンスが失われていった。
この2020年を決して、決して忘れることはないのだろう。

そして俺は全然関係のないところで、やはり死にそうになっていた。
誰かのために生きることができないと悟って、もはや、後期をどう生きていけばいいのか。

ただ路頭に迷う。