前髪のあるだけで、雰囲気が…
雰囲気イケメンになれるなんて…、なんてずるいんだ！
チクショウ…！
思えば大学生の頃の自分は
今よりもだいぶ幅広く人の前に出て、今よりもだいぶ広い人種の人々と話し
今よりもだいぶ行動範囲が広かった…、国を出るには資金が足りないので断念した。
にもかかわらず、その辺に気を使うことはしていなかったために
そのつけを、現代に生きる俺がとっているというのは
非常に、非常に…なんというか…残念な話である。
しかしこれを実際に体現しているのが親であり
自分自身ではないのに、やいのやいのと指示をするのは
過去の自分の失敗を犯させないためか。
だが、こういうことを思うと速い目に失敗させてあげるほうが
かえって本人のためになるということかもしれない。
ならば、今の自分が努力すれば数年後の自分が得をするのかといえば
微妙なのかもしれないが。
Ｙｏｕｔｕｂｅを見る。
Ｙｏｕｔｕｂｅはすごい。
プラットフォームとしてここまで確立されてしまったのは、本当にすごい。
上がっている動画の数が今現在どれくらいになっているのかは分からないが
とにかく幅広い需要にこたえる動画の数々である。
会社で研修をために受けたりするが、基本的にざっくりした目標を掲げて
よくあるブレインストーミングからのＫＪ法からのプレゼンとフィードバックがほとんどである。
形だけ取り繕っても、結果的に得られるものは変わらない。
そこをｙｏｕｔｕｂｅなんかは、やはり再生数を稼いでいる動画は
結果を出している、評価されている。
操作がされていない、不正がなされていないとは証明できないが
実際、マーケティングの調整があったとしても魅力的なコンテンツが多い。
ああ…、そこで俺は見た目についての講座も見るのである。
そりゃあ、毎日毎日検索してみる。
検索ワードが、いいものがあるのなら教えてほしいくらいだ。
そして見る、動画見る。
ああ…、ない。
俺には彼らのように豊富な前髪の量がなかった。
ああ～～～～。
ない、髪の量がないよ！
困ったよ、素材がないんじゃ、料理人もお手上げでしょう。
雰囲気イケメン。
イケメンは本当にイケメンって、見たらわかる。
そして自分を鏡で見ても
「イケメン」って感じは残念ながらなかった。
ということは必然的に、時点である雰囲気イケメンを目指すしかないのだが
雰囲気イケメンは、大体前髪があった。
正確には前髪があると雰囲気イケメンになりやすい、ということだ。
あと身長。
これは結構どうしようもない要素だった。
シークレットシューズとか言う方法もあるが…。
髪の量は増えるのか…！？
増えないのか…！
増える…
増えるのか…？
