白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

いつ結婚するん?

 

 

目の前の小さい体は
クネクネと動きつつ自由に部屋を駆け回っていた。
自分がそのころどんな顔をしてどんなことを考えていたかを
思い出すことはできるのだが、そのころと比較すると
自分の知能の発達はずいぶん遅かったのだろうと少し考えた。

目の前の小さな体は言う。

「いつ結婚するん?」。

知らんそんなことは俺が知りたい。

さて自分はいつ結婚するのだろうかと考える。

フェイスブックを除いた時にちらりと見える
同級生の結婚そして妊娠の知らせ。
紆余曲折ありながらも同棲している二人。

同棲は終わりの始まり。
始まりの終わり。

そして俺は何も、始まっていない。

いつ結婚するも何も相手がいない。
唯一、もっと知りたいと思える相手には
どんどん距離が離れていくようで
なかなか会えないし、話せない。

そもそもなんとなく気になっている相手を
そんな対象としてみるのが正しいことなのか
俺の希釈された25年の経験からでは
それが見いだせなかった。

相手を探す前に仕事を探せよ!

恋愛と仕事は似ているという。

福利厚生はさしずめ、相手に求めている諸条件か。
やりがいとか…、あれ…。
志望動機とかも…。

なんとなくとか、そこにいたとか…。
見た目とか…。
ブランドとか…。

俺は…何を求めているのか…。
俺の求めているものが満たされることはもうないのかもしれない。
もうちょっと昨日、そういう話をしたらよかったな…。