子供所詮親という生物の遺伝子がミックスされたものに過ぎない。
そういうことを考えるとこの親があってこの最悪な低能の自分が生まれたのは
必然的だといえるような気もする。
「子供は親の所有物なんや」
母親は言う。
現代においてはものすごい気持ち悪いセリフで
そのまま、俺にとっても気持ち悪いセリフだった。
子供とは何だろう。
親とは何だろう。
今だ親になる資格もない自分は
それを分からないでいる。
父は親とは尊敬されるべきものだとか何とか言っていたが
離婚した家庭の父親など尊敬はできない。
モデルがない。
家庭の問題とは他人が踏み込んでいいものではないし
踏み込もうとしても分かるものでははないと思う。
久しぶりに帰った実家は
確かに自分の記憶がある部屋ではあったが
しかし、見る者は触れるものの一つ一つが
ダサダサであって
自分が育ってしまった環境の
えも言えぬ何か気持ちの悪い物体に触れた時の
違和感が拭い去れなかった。