白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

祭りのそばで

 


すっかりと、もう来月の予定を考えることさえも諦めてしまってから
随分経過してしまった気がする。
もうさみしいと思うことさえ擦り切れてしまった。

先ほど、もう寂しいと思うことさえ、とタイピングしたと思うのだが
もう刺身いと思うことさえ、と変換されていた。
刺身であればよかったなと思う。

昨日から突然、隣の公園に櫓が組み立てられて、突然祭りが始まった。
前に祭りをやっていた時は、祭りのお知らせが目に入っていたけれど
今日は、そのお知らせが俺の目に入っていなかった。

祭りの放送が鳴り響く。
その音は隣の俺の部屋にも響く。
俺の部屋には3つの窓があって、壁際の窓から祭りの様子が分かる。
たくさんの人だった。
特に子供が多い。

つまらない現実のつまらない部屋の中で
俺は囃子の音を聞く。

かつて聞いた音楽を、もう今は踊ることもなくただ聞くのだった。
櫓には「インボイスやめろ」と書かれていた。