白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

「お前、これコピペだろ」

 



男女が1つの部屋にいれば必ずいかがわしいことが起きるかといえばそうではないことを毎年毎年心の中で主張し続けている。
昨今、性的合意なるものが叫ばれる中、女性側の警戒心の高まりは強い。
そういう風潮を受けて1男性としてはなんでもかんでも男性が性のぶつけどころを探していると思わないでいただきたいと道の端からプラカードを見せたい気持ちである。

この日の朝、部屋の掃除を始める。
なんだかんだで人が来るのは楽しみである。

日が昇ってしばらくして、俺は街へ出た。
もう何度目か分からないそれをして、終える。
なんだか赤くなっていたがもう1時間ある、終えられるだろう。

次の予定までは約20分。
正確にはメールで幅を持たせる連絡をしただけだから
もう次の予定の時間になっているといってもいいのだが
俺の頭はなんだか別のことを考えていた。
またしても俺は何か別のことを…。

いそっぷ、と言われるそのお店の商品を東京で紹介してもらってから
何かあってはこのお店を利用している。
店員さんはどこの店舗でも親身になって接してくれる。
俺は5分程度の雑談ののち、謎のスプレーを購入した。

ちなみに目元のやつは1万円した。買わなかった。

茶店で1時間程度オンライン会話を済ませる。
なんだか、おしゃれだ。

予定の時間まで残り数分である。
…とLINEを見ると1時間程度遅れるそうだった。
俺は待つ男。
別に1時間くらいはどうとでもなる。

彼女が部屋に上がるのは3回目くらいだった気がする。
やや多いような気もするが、彼女はまるで道や建物を覚えていないようだった。
興味がないのだろう。

とりあえず目的を果たしたあと、ずっと談笑していた。
彼女自身はそれを楽しんでいるのか適当に流しているだけなのかは分からないが
ひとまずおれ自身は楽しんだ。

それコピペだろ

というのは、彼女の人当りに対してもそのメッセージに対しても言えそうだった。

別れ際にいつも見向きもしない彼女が二度こちらを向いた気がした。
そういえば東京で「もう一度振り返ってほしかったんです」と言われたことがある。
きっとその人もそういう気持ちだったのかと思うと
じゃあ、やっぱりもう一度くらい振り返っておくかと
自分のかかとも刺激されるものである。

東京と大阪を往復した経験が何度もあるからよく分かる。
この時間からの帰宅はさぞ疲れるだろう。

心ながらに彼女の明日が無事すぎるように祈った。
そして俺はこの次の日4時間残業することとなった。