白みかん

白みかんは、おいしいみかん。みかんを剥くのがうまいよ。

2023年3月5日


2023年3月5日。
この日の寝覚めは悪くなかった。
もうしばらくの間早起きをしてもだるいなと思いながら起きる日々が続いている。
プレッシャーに潰されそうになりながら起きるか
それともプレッシャーを感じずに怠けるか、どっちかにしたいものだが
俺はいまだにどっちつかずでいた。

最果ての地へ向かう。
その土地はどうやら5年も前に俺が向かった場所らしい。
確かに中継地点にある放出という駅は俺の知っているものだった。
だが、そこに心地よさはない。

最果ての地は、最寄り駅から17分のところにあった。
俺は電車でそこに向かった。
そして、逃した。

携帯に目を取られている隙間に、俺は1つ先の駅まで行ってしまったようだ。
俺はため息をついた。
午前10時の駅は干からびていた。
なんだか田舎のようなにおいがする。
天を衝くビル群はそこになくシャッターが閉まった
まだ目の覚めぬ店舗が駅の周辺には並んでいた。

カフェで勉強をしてみようか?
そう思ったが、カフェはなかった。
いや、グリーンというカフェはあるのだが、あまり行く気になる場所ではなかった。
俺はこういうお店で冒険をしないな、という自覚をした。
山歩きをしている時はあまり店の形態には気を取られないのだが、普段の俺は質の安定を求めるようだ。

少し歩くと、名も知らぬスーパーがあり、目の前にベンチがあった。
ベンチに座ると冬の太陽がそこに降り注ぎ、3月にしては薄着の俺を温めてくれた。
暇だった。
どうするかと考えておれは本を取り出して数ページ進めた。
乗り気に、ならなかった。

餃子の王将に入る。
ラーメンがたまには食べたい。
だが、俺はシャツを着ていた。
なので、ラーメンではなくチャーハンを頼むことにした。

「チャーハンで」
「焼きめしですね」

注文時に訂正された。
「焼きめし」なのか、コレ、何が違うんだ。

ちょうどもう1人の参加者が参加する時間になる。
俺はコンビニで合流を待つことにした。
コンビニの陳列された商品を見るのはたまに楽しくもある。
充電機なんかも売っているのだが、コンビニのこのような商品を買うのは
コストパフォーマンス的には最悪の行為に思えた。

合流する。
裏で合流した理由として、更なる知り合いを祝うためというものがある。
賑やかしというものだ。
合流した後輩Tはヨーグルトを求めていた。
ヨーグルトを飲んでいた。

施設に入る。
以前は1階で実施したイベントだったが、2階でイベントは行われる。
俺は痛む膝をおさえながら階段を上った。

このような場に出てくるのは久しぶりである。
もうおれは学生ではないのに学生のいる場に出てくるのは、どういう気持ちなのだろう。
分からない。

イベントの代表者であるFがスムーズに司会進行をしている。
司会進行ができるのはもともと能力があるFだからできることで
ほかは難しいのかもしれない。
だが2年生でここまでできるのは、彼の中に自信があるからかもしれない。

イベントのプログラムとしては5つ存在した。

1: 私は誰でしょう
テーマをグループ内で1つ決め、それを当てるために質問をするというレクリエーション。
動きの方さが自分の中にあった。
なんとなく手を動かすにはちょうどいい時間だった。
2: 伝言ゲーム
伝言をする。
そこで自分と同じ大学に所属する人間とであった。
彼女は名をトリコといった。
トリコはスムーズな動きを見せた。
俺としてはなかなか情報通のつもりだったがトリコの存在は何も知らなかった。
3: しりとり
しりとりをする。
動物と言われた時に「魚」と言われてしまう。
だが「カラス」というものも出てきており粒度が異なるワードが並んでいるので
どういう答え方をすればいいのか迷い、俺はフリーズした。
運営委員の人が大変そうだった。
4: クイズ
クイズは苦手だ。

5: TOEIC
運営委員が提示した会話文を観察し問いに答えるレクリエーション。
しかし、動きの緩急が激しく、また珍しい表現も多かったため、俺はよく分からなかった。

4時間。
ちょっとだけ疲れた。
社会人として参加するのは初めてのことだった。

オンステージというふうな代表者。
それはまるでかつての自分を見ているようだった。
心が痛む。
耳が痛い。